2025/04/13 10:51

兵庫県と京都府の丹波地方に「多紀連山」という修験道の山があります。 山岳としては御嶽(みたけ)793m、西ヶ嶽727m、小金ヶ嶽725mの三山で構成されているようです。 平安時代後期には丹波修験道の中心的な山となり、その聖地として大岳寺がありました。 御嶽山頂付近には役行者さまを祀る大きな石室があり、かつての繁栄がうかがえます。 しかし丹波修験道と、奈良県の大峰修験道の間ではちょっとした揉め事があったようです。 大峰修験道の人が、「奈良県大峯山にお参りにおいでよ」と言いました。 すると丹波修験道の人が「遠いやん。そんなん無理やわ」と言い返しました。 この時代の揉め事は、ちょっとヤバいです。 怒った過激派の大峰修験道の人たちが、多紀連山に乗り込んで大岳寺をはじめとする寺院をことごとく焼き払ってしまったのです。 この出来事によって、丹波修験道は滅亡してしまいました。 実際どのようなやり取りがあったのかは分かりませんが、修験道にも勢力争いがあったようですね。 ですが、今も多紀連山には丹波修験道の痕跡が残ります。 そして現在も山伏さんが登られていたりするそうですよ。 信仰の山は時代を越えて、受け継がれていっているんですね。 今回私たちは御嶽-小金ヶ嶽の縦走になります。 行場であったであろう岩場には新しい鎖が設置されています。 ここも自然を尊み、心身を鍛える山。 急登の登山道、そして絶景の中で、丹波修験道の歴史を楽しみたいと思います٩( ᐛ )و